丹波通信960 2001年頃昔の丹波通信125
私が中学の時(25年前)は、ちょっとしたルアーフィッシングブームでした。主な対象は今と同じでブラックバスです。しかし今の様な専門の雑誌は無いし、タックル(道具)はかなり高価な代物でした。ロッド(竿)1本2万~6万円、リールはヨーロッパ製で同額。タックルボックス(道具入れ)なんかはそれ以上していました。
これらを数セット担いで電車、バスを乗り継いで最後は徒歩です。かなり重たい目をして、片道3時間以上かけての釣行ですが必ずしも結果は芳しいとは言えません。大概はポーズ(全く釣れない)でした。1個1,000~3,000円もするルアーを10個も無くしてボーズとは。トホホ・・・。
ある日は友人と3人で東条湖です。狭いボートでルアーを投げるので危ないとは思っていました。そして予感通りの出来事。Iの投げようとしたルアーが右にいたNの首に命中。グサット首に3本鉤が刺さってしまったのです。鉤には“カエシ”が付いているので何としても外れません。しかしNは「痛くない。」 と言うのでそのまま夕方迄釣り続けました。結果は、やはりボーズ。
釣りを終えバス停に並んでいると、オバチャンに「兄チャン、兄チャン。(Nの首を指し)首に鉤がささってるで。」 N「オバチャン、わかってんねんけど、取れへんのや。」 そしてバスに乗ると、初めから乗っていたオバチャンの目がまん丸。「兄チャン、首に鉤が刺さってんで。」 N「知ってるで。けど、取れへんねん。」 バスを降り電車に乗ると乗客の目はNに集中。やはり向かいに座ったオバチャンが、自分の首を指さしながら「兄チャン、兄チャン。ここに鉤が刺さってるで!」 親切はうれしいのですがルアーが首に刺さって、わからないまま電車に乗る訳がなく、N曰く「やっぱりウルサイのはオバハンや!」
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